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陰陽児

世の中にはバランスってのがあるんだよ。
どんなモノにも、対を成す存在があるワケ。
光に対して影があるように、現実に対して夢があるように、おすぎに対してピーコがあるように。
そうしてバランスを取って世の中は成立しているんだと思うのよ。

でもそれはどちらが優れているとかじゃなくて、互いに支えあう関係なのさ。
すんごいイケメンがイケメンとしてモテるのは、ブサイクがいるからなのよ。だって、ブサイクがいなくなったら何がイケメンかなんて分からなくなるっしょ。
光があるから影ができて、影ができるから光を認識できるワケ。

だからもっと俺を大切にするがいいよ。

とイケメンの友達に言ったら、「そういうコト言ってるからモテないんじゃないの?」と言われました。
イイコト言うなぁ。そらモテるわ。

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デジタリズム

突然だがアンタ、ネットとリアルを区別しているか?

インターネットの発達により、世界中の人間同士はリアルタイムで繋がるコトが可能となった。
だが、それはあくまで擬似的なモノであるというコトを忘れてはいけない。

ネットをやっている自分はリアルの存在であり、それは相手も同様。
リアルに存在する人間が、自分と同じようにネットに繋いでいる。
そうして俺たちはネットを通じて繋がっている。
そんなコトは今更言うまでも無い。

しかしながら、リアルの自分と、ネットの自分。
それらが本当に同一の存在だと言えるのか?

胸を張って「同じ存在だ」と言う人もいるだろう。
そういう人にこそ言いたい。「それは勘違いだ」と。

ネットを通した時点で、それは「自分」ではなく、「自分の中の一部分を持った分身」なのだ。
分身は分身で、自分は自分。それらは決して同じ存在にはなりえない。
限りなく近しい存在であったとしても、それはイコールにはならない。

さらに、その分身の存在は希薄なモノで、個を特定するための絶対的なファクターが無い。
誰の分身なのかを判断するタメには、どれだけ酷似しているか、という点にすがるしかない。
厳密に言えば、ネットでは個を特定するコトが出来ないのだ。

俺はここで【まー】と名乗っているが、この記事を書いている【まー】と、ひとつ前の記事を書いている【まー】が同じ存在だと思うか?思うなら、その根拠は?なぜそうだと言える?ここが「イカらーめん」だから?誰かがIDとパスを入手して勝手に更新している可能性は?IDとパスを共有した5~6人が交代で書いている可能性は?超高度なプログラムが自動書記している可能性は?【まー】という分身を作り出した人間がリアルに存在すると言い切れるのか?そんな可能性が100%無いと言えるか?

個人を個人として固定するためのファクターは、デジタル化されないアナログ情報にこそある。
身体の造形、息遣い、匂い、温もり、雰囲気、喋り方、テンポ、クセ。
そういったアナログ情報があって初めて個人を特定するコトができる。

ネットでの存在が希薄、ってのはそういうコトだ。
与えられた一握りの情報だけで個人を判別するしかない。そしてその情報は簡単に偽造できてしまう。
ネット上にアナログな情報は存在できず、デジタルな情報すらも多くは無い。その上、信頼性も高いとは言えない。
そんな限られた情報でしか固定できない「ネット上の個人」の存在感は酷く薄い。

そういった特性を持つネットは、ある意味で凄く怖いと思う。
例えばネットで「俺は映画監督です」と言えば映画監督になってしまうし、「子供が2人います」と言えば子持ちになってしまう。この記事以降、一切更新をしなければ【まー】は簡単に死んでしまう。ネットというのは、そういうモノなのだ。
リアルからの延長としてネット付き合いをしているのなら話は違うが、ネットから始まるネット付き合いはそういう一面も孕んでいるワケだ。

さて、ここに至って、「ネット上の個人」は信用に値しないのか?という疑問が浮かぶと思う。

ネットである以上、相手のリアルに干渉することは至極困難だ。
ネットでの言葉がリアルに影響を与える事があっても、それは直接的なモノではない。あくまで精神的な影響でしかないと言える。
例えネットでどう言った所で、リアルに事を起こす事ができるのはリアルだけだ。物理的なチカラはネットには無い。

そんな「ネット上の個人」は信用する事はできないのか?

答えはNO。
信用・信頼を置くためのベクトルがリアルとは違うからだ。

今の時代、ネットで男女が出会うのは最早珍しいコトではない。「ネット婚」なんて言葉もあるくらいだ。
「出会い系」なんてモノも流行った。100%では無いにしても、これは「ネット上の個人」も信用する事が出来るという事実に他ならない。
最初から結婚云々を意識していない分、お見合いよりもよほど親密になれる度合いは高いように思える。

しかしながら、ネット越しの人間に対する恐怖心や不安感を完璧に払拭するコトは難しい。
何せ顔も知らない声も知らない相手と文字だけで話そうと言うのだ。不安を感じない人間の方がおかしい。
デジタルで伝えられるコトなど、たかが知れている。

ネットからリアルに転じればその不安感も多少は拭えようが、何せネットは全国と繋がっている。
地域指定の出会い系ならともかく、普通にネットで遊んでいて出会った相手が近い場所に住んでいるとは限らない。こればっかりは運任せ、といった所だ。
もし北海道と沖縄の男女が出会ってしまい、恋愛感情にまで発展してしまったら…。

距離ゆえに、そうそう会えるモノでもない。
相手の温もり、相手の表情、相手の仕草。それら全てを諦め、乗り越えていくのは簡単な事ではない。
そんな2人をかろうじて繋ぎとめてくれるのは、温度を持たないデジタル情報のみ。
何と細くて危うい絆だろうか。そんな悲しい関係が続く事は可能なのだろうか…。

さぁさぁ、そこで提案するのがこのアイディア!

USB接続のアダルトホビー、男用(甲)と女用(乙)!互いにそれを装着してデジタルセックス開始!甲は乙、乙は甲に、それぞれの動きをフィードバック!
公式ホームページにあるチャットルームでボイスチャットを出来るようにしてさ!専用ヘッドセット(息遣いに反応してエアーが噴出され、「耳にフー」を演出する機能付き)で、さらなる臨場感を演出!
鍵付きルームで恋人と二人で楽しむも良し!コミュニケーションスペースで相手を探すも良し!最大6人同時参加の乱交ルームでグッチャグチャになるも良し!
プレイ後は相手IDに5段階評価つけられるようにしてランキング表示!五つ星の熟練者とデジタルセックスの限界に挑むも良し!一つ星の坊やに色々仕込んでやるも良し!
やっぱ本体はある程度の大きさはあったほうがいいよね!色んな体位があるんだからさ!縦横、様々な角度に対応でさ!それぞれの体に応じてS・M・L・XLとか用意してさ!XLって、お前この野郎!エロスだな!
んで、オプションも色々開発しようよ!おっぱいとか!温度調整できたりとか!薄めた香水を汗として分泌できたりとか!甲&甲や乙&乙にも対応できるようにするんだ!ネット恋人や遠く離れた夫婦、プレイにマンネリを感じてるカップルにもオススメ!もちろん、新たな出会いも有り得るかもね!

さぁ、指をくわえて見ているそこのキミ!
このシステムで相互に理解を深めようじゃあないかッ!
知ってる相手も知らない相手も関係ない!必要なのは本能だけさ!
キミの参戦を心待ちにしているッ!

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ギリギリチョップ

人間、イザという時は物凄い力を発揮するモンだ。
「火事場の馬鹿力」なんて言葉があるけれど、有事の際に瞬間的に様々な脳内物質が総動員でその状況をなんとかしようと頑張る、そんな経験をしたコトはありますか。今回は、そんなお話です。

それは俺が高校2年の夏休みのコトだった。
俺は遊びに来た友人2人と激しくディスカッションしていた。

「こう人差し指と親指でリングを作ってだな。それで先端を軽く締めつつスライドさせるのがいい」「よく聞く話だが左手というのもアリだよな。手馴れない感じが興奮する」「見つかった時のリスクはデカいが、爪にマニキュアを塗るというのもいいな。むしろバレた時のヤバさを想像し、それをバネにするくらいの意気込みがなければ」「とりあえず、手を感覚が無くなるくらいに冷やすんだ。握っている感覚がボヤけ、まさに他人にされているかのようなプレイ感が得られる」などなど、活発な意見が飛び交う。

そんな中、俺の携帯が着信を告げた。ディスプレイを見ると先輩の名が表示されている。時刻は深夜1時を回った辺り。こんな時間に何の用だ?と訝しげに思いながらも電話に出る。「今飲んでるんだけど来るか?女の子もいるぞ」と言われ、「女の子も」の「子」の辺りで俺は元気良く「イキまふ!」と、若干声が裏返りながら答えていた。

「なんだ?どこか行くのか?」友人達が問いかけてくる。
「あぁ…先輩からのお誘いだ…。女と飲んでいるらしい…!」

    ざわ…  
            ざわ…

深夜までオナニーについて熱く語り合っていた男達。そんなウマい話に飛びつかないハズがなく、深夜なのに全力で連れてけコールの大合唱。

さて、どうしたモノか。

俺としては、向こうに何人の女性がいるのか分からないこの状況下では少しでも競争率を下げておきたい所。だが、先ほどまでの激論でヒートしているコイツらを止めるコトが出来るのか。そもそも高校生=チンコみたいなモンだ。止めたところで付いてくるに違いない。よしんば置いて行けたとしても、帰宅したらティッシュが激減していたり、布団やら枕やらに謎の汁が沁み込んでいたとしても不思議は無い。コイツらならそのくらいやるだろう。ならばここは競争率が上がるとしても、大人しく連れて行った方が良さそうだ。

そう判断した俺は「抜け駆け禁止令」を発令した後、友人達を連れて深夜の街へと走り出した。

深夜の街中。
街の灯火が高速で流れ飛んでいく。
すぐそこまで来ているピンク色の未来に思いを馳せながら、俺達は快調にバイクを飛ばしていた。
その瞬間だけは、俺達は間違いなく風になっていた。

と、そこで小雨がパラついてきた。
が、そんなモンで俺達の熱い魂が冷えるものかよ!と、無駄に青春パゥアーを発揮した俺達はベチベチベチベチ!と雨が顔面を殴りつけるのも構わずアクセルを捻る。むしろその小気味良いサウンドとチクチクとした痛みすら、ほとばしる情熱と有り余る若さで快感へと変えるほどだった。
「このチクチクがいい!このチクチクがいいじゃあないか!」などと吠えながら疾走する馬鹿3人。今考えてみれば間違いなく頭がおかしいのだが、その時の俺達にはそれが紛れも無く正しいコトだった。SMこそ正義!とか言い出しそうな勢いだった。

時が経つにつれ、徐々に雨脚も強まってきた。それに伴い、視界も段々と鈍っていく。だが既に脳が暴走を始めていた馬鹿3人は留まる所を知らない。
「降りしきる雨の中、女のタメにひた走る俺達…。最高にイケてるよな!」と俺に語りかける友人。女のタメに、という言葉の意味を完全に履き違えているのだが、俺も俺で魂が燃えていたので「ああ!そんなYOU達、カッコいいよ!」とジャニーさん風にヒートアップ。

もはや誰も俺達を止められん。
今、俺達には追い風が吹いている…!
震えるぞハート!燃え尽きるほどヒート!

と、ノリにノッていたその時、事件は起こった。

突然、俺の前を走っていた友人が「おおおぉぉぉおぉおぉお!!??」と叫びだした。
あまりに感極まってとうとう脳がショートしちまったか、と思ったがそうではなかった。どうやら雨水で前輪がすべり出した様子。ハイドロ・プレーニング現象ってヤツだ。その上、友人達は2ケツ。いわゆるひとつの二人乗りだった。そりゃ制御も利かなくなるわ。

必死に制御を取り戻そうとハンドルを握る友人。まるでそれを嘲笑うかのように制御を失うバイク。ハンドルを右にやれば車体は左に、ハンドルを左にやれば車体は右に、という風に悪戦苦闘を繰り返す。結果、友人のバイクはガガガガガと小刻みに激しく揺れる形となった。

その揺れ方がもう、もしコレがバイブだったら女の子失神しちゃうんじゃないか?ってくらいに激しくて、それを背後から見ていた俺は「やべー、コケシだ。俺の友達、電動コケシだ」とか思ってガハハハと大爆笑。だがそこで当然と言えば当然だけど、友人のバイクが転倒。しかも野郎共、まんまと俺の進路上に面白いほどキレイに転がってきやがった。こいつぁ笑っている場合じゃない!

瞬間、俺の脳は凄まじい勢いで活動を始めた。

このままではヤツらを轢いてしまう。しかし、とてもじゃないがブレーキは間に合わない。ならば避けるしかない。右か、左か。右は…ダメだ、対向車が来ている。まだ距離はあるが、横倒しになった友人のバイクがそっちに滑っていき、俺が避けた先の進路を妨害する可能性も否定できない。そうなった場合、間違いなく俺は避け切れんだろう。ならば左!だ!

俺は素早く左に寄った。
結果的にこの判断は正解だったといえるだろう。
俺は友人達を轢くコトもなく、対向車を巻き込むコトも無かったのだから。

しかし問題はあった。
何のイヤがらせか知らんが、ちょうど左側の道幅が狭くなっていたのだ。歩道が車道側にせり出してくる形で狭まっていた。もう狙ったかのようにキュッと狭くなってた。グラビアアイドルの腰のラインのようにキュッとなってた。俺はそのくびれ部分に突っ込んだ。どんだけ性欲旺盛なのか知らんが、とにかく俺はその歩道のくびれに突っ込んだ。

そこの歩道は不幸な事に、車道との区別をつけるため段差が設けてあった。その段差部分に前輪を引っ掛け、俺はバイクと共に一回転しつつ宙を舞った。雨が降り注ぐ大空を飛びながら俺の脳内では、「けっきょく南極大冒険」で主人公のペンギンがオットセイにつまづいたときの姿と、ガガガと激しく揺れていた友人の後姿が重なっていた。

グバン!と聞いたコトのないような音と共に、俺は背中から地面に叩きつけられた。
俺はその状況に考えが追いつかず、仰向けに倒れたまま、ゆっくりと思考を開始した。

状況を整理しよう。俺達は事故った。それは間違いない。友人がバイブになって転倒し、俺はそれを避け、歩道に引っかかって空を飛んだ。全てが瞬間的なコトだったが、友人を轢くのは回避できた。友人というか、バイブを轢くのは回避できた。バイブ=偽チンコだ。いくら偽とは言え、チンコを轢くのは忍びない。チンコを持つ男としてそれはできん。想像しただけでキュンとくる。母さん、ボクは人の痛みが分かる人間に育ちました。なんてコトを考えている場合なのか。しかし、こんなコトを考えられるというコトは、少なくとも脳はヤラれていないハズだ。いや、ヤラれているような気がしないでもないが、この場合のヤラれていないってのは脳に損傷を負っていないという意味で、とりあえずは大丈夫なハズだ。そういえば友人はどうなった。っていうか、ココ道路だよな。このまま寝てたらヤバくねぇか!?

その間、1秒か2秒か。はたまた1分、2分だったのか。
とにかく俺はシュバッ!と立ち上がり、友人達を探した。

「おい!大丈夫か!?」と声を掛ける。
「お~、マジあせった~」「死ぬかと思ったわ」などと返事が返ってくる。
どうやら友人達は大した怪我もない様子だ。ひとまず安心。

「とりあえず、バイクどけようぜ。このまま車道に置いといたらマズいだろう」と、3人でせっせとバイクを歩道に移動させるコトに。
ところがどっこい、事故の影響でバイクの足回りはベコベコになっていて、思うように動かせない。
「ファイト一発、危機一髪ぅ!」「お前、そんなん言うな!チカラ入んねーだろが!」と、とても事故ったばかりとは思えないテンションでゲラゲラ笑いながらバイクを退ける。

作業を終え、ボーっとする馬鹿3人。
ふと、そのうちの馬鹿1人が「さて、これから俺達が先輩の所に駆けつけて女性達とくんずほぐれつ色々するために必要なコトは何だ?」と言う。お前まだ参加するつもりだったのかよ。どんだけ性欲旺盛なんだ、このチンコ人間が。と思いつつも、このままでは帰るに帰れないので先輩に電話して状況の説明をする。

受話器からは先輩の「マジでか!バカでぇー!」という心温まる言葉が聞こえ、心配の言葉が先だろうがチンコ人間め。と思いつつも、バイクが破損したコトを説明すると、先輩が迎えに来てくれるコトになった。

先輩を待つ間、「そういや怪我とかしてないのか?」と友人達に問いかける。
「あ~、少し肘をすりむいたな」「どうせならチンコも剥ければいいのに」
「あ、太モモんトコ破れてるぞ」「うわ、マジだ。やべぇ、セクシーじゃね?」
などと、事故の影響でいっそう馬鹿に磨きが掛かったんじゃないかと思う会話をしていると気がついた。

なんか俺、肩痛い。
ふと左肩を見るとボッコーン腫れている。

なんだコレ。こんな膨らみあったっけ。中になんか入ってんのかな。ちょっと熱持ってるし。もしかして思春期只中の少年のうち10万人に1人くらいの確率で見られる特殊な膨らみでコレが発現した少年は女性を惹きつけるフェロモンの分泌がハンパじゃなくなって近づいた女性はたちまち下半身が熱を持って恥ずかしい液を噴出しつつ腰をガクガクさせながらその少年を求めずにはいられなくなるとかそんな感じの何かだったらいいんだけど、ほぼ間違いなく折れてるよねコレ。

「なんか俺、肩腫れてんスけど…」と言いながら腫れた部分を友人達に見せると「うぅわ、何それ?きもっ」とか、「なんか人の顔に見える」などの意見が飛び出す。そもそもお前らがコケなきゃ良かったんじゃねぇか。ホントなら今頃は女性陣とくんずほぐれつポッキーゲームとかツイスターゲームとかしてただろうに、このチンコ人間が。

人間というのはイザという時には物凄い力を発揮するモノ。
事故による極度の興奮状態にあった俺は、骨折した状態でありながら数十キロはあるであろうバイクを引きずって移動させるコトができたというワケだ。

だがそんなモノはいつまでも続かない。折れていると認識した瞬間に激しい痛みが襲ってきた。
経験したコトの無い痛みに悶えながら、そんな俺を指差して笑い転げている友人共の鎖骨を今すぐ叩き折るにはどうすればいいかを考えていると先輩が到着。俺は無事に病院へと搬送された。

そして俺の入院生活は始まった。

入院初日。荷物と共に病室へと入る。俺の病室は2人部屋だったのだが、俺の隣のベッドにはカーテンが閉めてある。一応カーテン越しにアイサツはしたのだが、寝息が聞こえてくるだけで返事はなかった。また後でアイサツすればいいか、とベッドに寝転がる。
さっそくウトウトしていると人の気配を感じた。入り口の方を見ると品の良さそうな夫婦が入ってくる所だった。その夫婦は俺を見ると一つお辞儀をし、「こんにちは」と言った。その立ち居振る舞いがあまりに決まりすぎていて、隠し様の無い育ちの良さを感じた。慌てて「こ、こんにちは」と返すと、その夫婦はニコリと微笑んでから隣のベッドのカーテンを開け、中に入っていった。
隣からは楽しそうな会話が聞こえてくる。話し声から察するに、どうやら隣に寝ていたのは女の子のようだ。それも俺と同じか、一つか二つ下か。どんな子だろう。仲良くできるだろうか。そんなコトを考えていると先ほどの夫婦が、おそらくは我が子であろう娘の見舞いを終え、帰っていった。
俺は若干緊張しながら話しかける。
「あの、隣に入院する事になった【まー】といいます。よろしく」
「あ、え、あの、こんにちは。えっと、こちらこそ、よろしくお願いします」
突然話しかけられてびっくりしたのか、女の子はしどろもどろになりながら、そう答えた。
「あ、ごめんね。驚かせちゃったかな」
「い、いえっ!大丈夫ですっ」
「ついさっきこの部屋に入院する事になってさ」
「あ、そうなんですか」
「アイサツしたんだけど、寝てたみたいだったから」
「え!ご、ごめんなさい!」
「あぁ、いや、謝るようなコトじゃないよ」
「す、すいません…」
「あはは、また謝ったね」
「あ、えと、あはは…」
どうやら悪い子じゃなさそうだ。こんな子と過ごせるのなら、入院生活も悪くないな。
あたふたする女の子の様子を楽しみながら、俺はそんなコトを思っていた。

…なんてコトはまったくもって全然無く、実際は隣のベッドには御迎え一歩手前のご老体が鎮座しておられた。「こんにちは」とアイサツしても帰ってくるのは「ブエホッ、ゴファッ」というギリギリな感じの咳払い。なぜに俺がナースコールを構えつつ寝なければならんのだ。そうしてスリル溢れる初日は過ぎていった。

そして次の日。

もしかしたら麻酔で眠っているのを良い事にアタイのバディにイタズラする気なのでは…!?などの様々な不安を乗り越え、俺の手術は無事に終了した。幸い、イタズラはされなかったようだ。ストレッチャーから手術台に移る際に手術着からデロンとチンコを曝け出したコトも今では良い思い出だ。

何はともあれ、手術が終われば後は何もするコトがない。ただ寝ているだけの日々を迎えるコトとなった。

しかしまぁ、アレもしたいコレもしたいもっとしたいもっともっとしたいという青春真っ盛りの少年に、ただ寝ているだけという入院生活は物凄いストレスを与える。なんせ何もするコトがないからね。するコトと言えば、寝るか、テレビを見るか、もしくは窓から木の葉が落ちる様子を見つつ「あの葉が全て落ちたらボクは死んでしまうんだね」と一人たそがれるくらいだ。

そんな状態なので、仕方なくドロドロした昼ドラなんかを見ながら過ごすワケだが、いかんせんこの昼ドラがドロドロしすぎていた。青春、いや、性旬真っ盛りだった俺には刺激が強すぎた。なんか普通にレイプとかしてた。ビックリした。退院したら欠かさず録画しようと心に決めた。そのくらいドロドロしてた。

そんなモンとてもじゃないが耐えられん。悶々としながら深夜を迎えた俺は、すかさずパンツに手を掛けた。幸いと言ってはアレだが、隣はヨボヨボの爺さんだ。まずバレるコトはないだろう。俺はここぞとばかりにオナニーを試みる。

だがどうにも上手く行かない。上手くイかない。鎖骨に針金をブチ込んだ身体でのオナニーは、俺の痛覚をこれでもかというほどに刺激した。オナニーだろうがセックスだろうが性行為というモノはフィニッシュが近づくほどに激しさを増すモノ。通常であれば勢いに任せてフィニッシュまで突っ走るのだが、傷ついた身体ではそれもままならなかった。どうしても快感よりも痛みが勝ってしまう。

それだけならまだしも、「【まー】さん? どうかしました…か…」という突然の声にビクッ!としながらパンツを上げて声の方を見る。と、見回りの看護婦さんが立っていた。その顔は呆気に取られている。「あ、その、なんでもないんです!」と頭から布団をかぶる。(うわっ、うわぁぁっ、見られたっ!)その事実が俺の脳を駆け巡る。顔が熱い。血が集まっていくのが分かる。だが血が集まっているのは顔だけじゃない。行為の途中だった俺の息子も、いまだその猛りを鎮めることなく脈打っている。コツ…コツ…。!? ち、近寄ってくる…!? キシ…と音を立てるベッド。ヒザの横辺りにわずかな重みを感じる。スス、と衣擦れの音。布団を潜りぬけ、俺の足に、看護婦の手が、触れる。そしてソレは俺のズボンに滑り込んでくると、まるで蛇のように俺の身体をゆっくりと這いずり…。

なんて展開を思い描いてしまったからさぁ大変。もう俺の思考回路はショート寸前、どうにも止まらない止まれない。精神的に追い詰められた俺は、んなモン知るか!と強引にフィニッシュまで突っ走った。

その結果、縫いたての傷口から出血。

翌朝、担当医に「一体何したんですか」と怒られ、俺は「人間の可能性を見たくて」とワケの分からない言い訳をしたのでした。まさかナニしてたとは言えんしな。ホント、人間ってのはイザって時に恐ろしい力を発揮するモンだ。

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スパイス・パルス

まぁ、年が新しくなったからといって何かが劇的に変化するワケもなく、あっという間に日常と言う名の濁流にゴボッと飲まれている【まー】です、あけましてコングラッチュレーション。

レーションと言えば軍用携帯糧食。どこぞの傭兵が言っておりましたが、ジャングルなどで食料を現地調達して食う際の調味料としてカレー粉がイカすらしいです。食材の生臭さを消す効果もあり、味の面でも問題ない。携帯性も良好で、殺菌効果もあるとかないとか。カレー粉を一つ忍ばせておけば、鳥だろうがヘビだろうがワニだろうがドンと来い!ってワケです。

考えてみれば、カレーってのは大抵どんなモノにでも合うんじゃなかろうか。醤油、塩、砂糖、そしてカレー。もはやカレーは調味料としての立場を確立したと言えるのではないだろうか。カレーラーメンなんてのも今や珍しいモノではない。

そもそも、カレーってのは言ってみれば薬膳料理。インドには「アーユル・ヴェーダ」と呼ばれる医学形態が存在し、人間の身体にはカパ(水)、ピッタ(火)、ヴァーダ(風)という3つのエネルギーがあるとされます。それらのバランスが崩れた時に健康を損なうと考えられ、そのバランスが崩れないように予防するため、様々な薬草などを混合したスパイスを料理に使っているのです。その中でカレーという料理が生まれたワケですね。

一体どこのインド人が開発したのか知りませんが、カレーを作り出したヤツは天才だと思う。こんなクソ離れた辺境の島国にまでカレーは届き、いまや定番料理として市民権を得ている。大人から子供まで幅広く愛され、美味しく、健康にもいい。最高にクールじゃないか。

大好きな彼に手料理作ってあげたいけど、料理なんてしたコトない。どうしたらいいのかしら…。なんて婦女子の方々は、とりあえずカレー作っときゃ間違いない。
最近なんだか夫が冷たい。夜のお勤めもご無沙汰だし、もしかして浮気してるのかしら…。なんて奥さん方も、とりあえずカレー作っときゃ間違いない。
憧れの彼。やっぱり胸の大きい子が好きなのかな。私、あんまり胸大きくないんだけど大丈夫かな…。なんてレディ達も、とりあえず俺に揉ませときゃ間違いない。
そのくらいカレーってのは万能なワケです。

カレーの素晴らしいトコは、あのクセになる辛さと香り、そして個性。
ピリッとした刺激と香ばしいスパイスの香りがカレーのカレーたる所以であり、作る人が変わればその味も変わる所がまたステキ。そこに世間はドップリやられちまってるワケですな。

これは何もカレーに限って言えるコトではない。
人にもそれぞれの味や香りがある。そのスパイスを世間は個性と呼び、人に味をつける要素となるワケです。

果たして俺のカレーはどんな味なのか。
ただ一つ言えるコトは、俺のカレーは万人受けするモノじゃあない、ってコトだ。言うなれば頑固親父のカレー。それこそ俺の目指すカレーだ。気に入らねぇヤツぁ今すぐ帰れ!お前に食わせるカレーはねぇ!
まぁ、そんな感じで今年もよろしくお願いしますというコトで。

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